男子体操の6種目の中で、日本チームが五輪において唯一金メダルを獲ったことのない種目は何でしょう?
男子の体操は6種目(床、跳馬、平行棒、吊り輪、あん馬、鉄棒)で行われるが、日本チームが五輪において唯一金メダルを獲ったことのない種目は何でしょう。
答え:あん馬
体操は長い間日本のお家芸として、メダル量産に貢献してきた。
一時期、世界から離されていたこともあったが、リオ五輪でも男子団体と個人総合で金。
種目別床で、白井健三が銅メダルを獲り、通算の獲得メダルの合計は金31、銀33、銅34の合計98個になる。
この数は旧ソ連、米国に次いで3位。ライバル中国は5位だ。
その体操ニッポンだが、男子の種目別で唯一金メダルを獲ったことのない種目があん馬だ。
あん馬は、脚が長い西洋人の方が見栄えが良いとされ、金メダルに届いていない。
五輪同様に世界体操選手権でも、長い間金メダルに届かなかったが、足が長く、肩幅の狭い鹿島丈博が現われ、2003年のアナハイム大会で鉄棒とともにあん馬に優勝。
2013年のアントワープ大会でも亀山耕平が優勝した。
鹿島丈博には、日本初のあん馬金メダルの期待がかかったが、2004年のアテネ五輪は銅、北京五輪では団体予選(種目別予選も兼ねる)、ショーン(一腕上上向き全転向)の演技中にまさかの落下。33位に終わり8名の決勝進出を果たせなかった。
ちなみに体操競技では、2006年の世界選手権から従来の10点満点が廃止され、得点に上限がなくなっており、鹿島が世界選手権、五輪でメダルを獲ったのはいずれも10点満点の時代だ。
もう一人の世界王者亀山耕平は、リオ五輪を目指していたものの、昨年の全日本種目別では、得点が伸びず、もうひとりのあん馬のスペシャリスト、順天堂大の萱和磨とともに五輪代表に入れなかった。
日本は、12年ぶりの金メダルを獲るために、最もチーム得点を高くするために、日本が苦手なつり輪の得意な山室光史を選んだのだ。
五輪の場合、5-3-3(チーム構成5名、各種目演技3名、各種目のチーム得点は演技した3名の得点の合計)の競技方法だが、世界選手権は6-3-3。
五輪の代表に入る方が、より大変だ。
リオ五輪の男子団体の6種目の演技した選手と3人の合計の順位をまとめてみる。
床:内村・加藤・白井 ①日本②英国③ロシア
あん馬:内村・加藤・山室 ①英国②ロシア③中国④日本
吊り輪:内村・田中・山室 ①ロシア②中国③日本
跳馬:内村・加藤・白井 ①日本②ロシア③米国
平行棒:内村・加藤・田中 ①中国②日本③米国
鉄棒:内村・加藤・田中 ①日本②英国③中国
結果からいえば金メダルを獲る日本チームだが、あん馬で苦労していたことが判る。
亀山耕平は現在28歳。
2020年の東京五輪に、あん馬一本で勝負することを公言している。
内村航平、山室光史と同学年であり、3人ともに東京五輪は31歳で迎える。