アトランタ五輪の日本記録から21年、かつては世界に近かったマイルリレー
是非見て頂きたい動画がある。
2014年仁川アジア大会の陸上男子1600m(マイル)リレーだ。
日本チームは4大会ぶりの金メダルだったが、タイムは3分1秒88。
【2014 仁川 アジア大会 マイルリレー】 金メダル 3分01秒88 1走・金丸祐三 2走・藤光謙司 3走・飯塚翔太 4走・加藤修也 藤光と飯塚の走りが半端ない! pic.twitter.com/GF3JDOOtWs
— Rolows (@Rolows_13) 2017年8月16日
このときのメンバーが( 金丸祐三、藤光謙司、飯塚翔太、加藤修也)の4名。
先のロンドン世界陸上の4継銅メダルのメンバーのうち藤光、飯塚が入っているのだ。
200mのスペシャリストとして知られる飯塚は、この仁川のレースの40分前に4継の決勝も走った。
こちらは38秒49で、中国に次いで2位に入っている。
●2014年仁川アジア大会
マイルリレー
予選(金丸、藤光、高平、加藤)3分5秒53
決勝1位(金丸、藤光、飯塚、加藤)3分1秒88
4継リレー
予選(山県、飯塚、高平、原)39秒18
決勝2位(山県、飯塚、高平、高瀬)38秒49
このマイルリレーの3分1秒88だが、日本歴代9位の記録でしかない。
日本記録は21年前のアトランタ五輪5位入賞の際の3分00秒76。
歴代2位は、2004年アテネ五輪4位入賞の際の3分00秒99。
この時代は、4継よりもマイルの方が世界に近かったのだ。
まだ記憶にも新しいロンドン世界陸上のマイルリレーは歴史的惨敗といってもいいだろう。
準決勝2組で3分07秒29。
1人平均46秒8
転倒したボツワナにも負けただけでなく、金丸祐三が持つ日本高校記録45秒47からも遠い。
アトランタ五輪のメンバーの本来の専門は
苅部俊二 400ハードル
伊東浩司 100、200m
小坂田淳 400m
大森盛一 400m
であり、400mが本職だったのは2名のみ。
ちなみに大森盛一さんというのは、サニブラウンの少年時代のコーチをされていた方だ。
サニブラウンも飯塚翔太も400mに向いていると思うのだが、マイルリレーも走って欲しい。
日本歴代4位の3分01秒26は、1991年の東京世界陸上の予選で出したもの。
予選1組4位、全体でも9位で決勝には進めなかった。
この記録がマイルリレーの国内最高記録として現在も残っている。
破る可能性があるのは2020年の東京五輪だろうが、果たして誰がメンバーだろうか。
(追記)
もう随分昔の話だが、1984年のロサンゼルス五輪での日本チームのマイルリレーはこんなメンバーだった。
大森重宜、高野進、不破弘樹、吉田良一
本職の400mの選手は高野さんのみ。
大森、吉田は400ハードル、不破は100mの選手だ。
当時は予選、準決勝、決勝と3回走ったのだ。
それでも日本チームは準決勝までいった。が、3分10秒73という歴史に残る記録を作った。
不破弘樹は50秒かかって走り、「運動会みたいだ」といわれた。