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May 30, 2018

東京オリンピック開催がドーピング違反者を増やしているのか?

ドーピングに関するニュースが頻繁に流れてくる。

・5月28日、日本ボクシングコミッション(JBC)は、日本選手で初めて世界戦でのドーピング違反で処分を受けた尾川堅一にプロボクサーライセンスの1年間停止処分を科したと発表した。
処分期間は昨年12月10日から。尾川選手が判定勝ちして王座獲得した試合は無効となっている。

・5月23日 リオ五輪にも出場し、男子50 m背泳ぎ日本記録保持者の古賀淳也がドーピングで陽性。暫定資格停止処分となり、8月のジャカルタアジア大会の代代表は取り消しになった。

・5月19日 日本カヌー連盟は、東京都内で開いた理事会で、小松正治(愛媛県協会)を、今夏のアジア大会代表として内定した。小松は、昨年のスプリント日本選手権の際に、ライバルだった鈴木康大から飲み物に禁止薬物を混入される被害を受けた。鈴木については、除名処分を6月の総会に諮る。

僅かな期間に、ドーピング違反に関与した日本人選手が何人も出ている。
他にも男子レスリングフリースタイルのN選手、競泳のK選手等もいるが、ともに大学生だ。

2020年の夏季五輪が東京に決まった際、IOC総会のプレゼンテーションにおいて、JOCの竹田恒和理事長は『日本は過去の五輪、パラリンピックでドーピング違反者を一人も出していない』と日本スポーツ界の健全性を強調した。
皮肉なことに、勝ち取った東京開催がドーピング違反者を増やしているのではないか?との声もある。

そして、今年2月の平昌五輪では、ショートトラックの代表だった斎藤慧が、ドーピング検査で陽性反応を示し、暫定資格停止処分を受け、ついに五輪においても違反者を出した。

世界反ドーピング機関(WADA)は4月26日、2016年のドーピング違反に関する報告書を発表した。
2016年といえばリオデジャネイロ五輪が開催された年だが、WADAは毎年報告書を出している。

競技別では陸上が最多の205件だった。ボディビルが183件、自転車が165件、重量挙げが116件で続いた。国別ではイタリアが最多の147件で、フランスが86件、米国が76件。豪州75件、ベルギー73件、インドと、組織的な不正発覚を受けてリオデジャネイロ五輪で陸上と重量挙げのチーム参加が禁じられたロシアが同数の69件。ロシアは、前年のトップから6番目に下がった。
日本人選手は6件、競技別では陸上競技1、ボディビル3、自転車1、サッカー1となっているが具体的な選手の名前が記されている訳ではない。

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この6人という数字が多いかどうか。
WADAによると、2016年以前の日本人のドーピング違反者は以下の通り。

2015年8
(ボディビル3、ゴルフ1、パワーリフティング3、ウェイトリフティング1)

2014年10
(ボディビル1、自転車2、パワーリンフティング1、ラグビー1、相撲1、テコンドー1、バレーボール2、スキー1…パラリンピック対象者)

2013年6
(ボディビル5、スケート1)

今年と昨年(2017年)が公表されていないので、ドーピング違反者の数と東京五輪招致にどこまで相関があるのかは不明だ。

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