ワールドカップのテレビ放映権についてざっくりと
サッカーW杯1次リーグH組の日本対コロンビアの後半の平均視聴率は48・7%。前半は平均42・8%。
瞬間最高視聴率は、勝利が決まった瞬間の午後9時52分、53分に驚異の55・4%に達したという。
2戦目のセネガル戦はさらに高視聴率が期待でき…と思うだろうが、日本対セネガルは25日の午前0時。
3戦目のポーランド戦は28日の23時。こちらは試合が終わるころは日付が変わっているだろう。
ロシア大会の組み合わせが決まったことを報じる朝日新聞記事にはこうある。
(2017年12月03日 東京 朝刊)
▼日本の初戦が時間変更 国際サッカー連盟(FIFA)は1日、ワールドカップ(W杯)ロシア大会の1次リーグ組み合わせが決まったことを受けて、6試合の開始予定時間を変更した。来年6月19日にあるH組の日本の初戦、サランスクでのコロンビア戦は午後3時(日本時間午後9時)開始になった。当初の午後6時(同20日午前0時)から変更された。
毎度のことだが、日本の視聴者が見やすいように、高視聴率が取れるように初戦の時間が変わったということ。
当時のFIFAランキングは55位。
決して強豪ではない日本がなぜ優遇されるのか。
巨額の放映権料を支払っているからだ。
では、どの国がいくらくらいの放映権を支払っているだろうか。
かつては、簡単に調べることができた。
が、最近は複雑化しており、単純ではない。
今大会の開催国の選定は、2010年12月2日、FIFAの理事会で決まった。
その際に、2018年大会だけでなく、2022年大会も同時に決められた(開催国はカタール)。
この影響で、多くの国で2大会合わせての放映権が販売された。
テレビ放映権ということばが使われているが、現実にはテレビ、ラジオ、モバイル、ネットの4媒体があり、Media Rightsが正しい。
例えば日本の場合、FIFAから権利を買うのは電通。
電通がJC(ジャパンコンソーシアムJapan Consortium NHKと民放との放送共同体)。に転売している。
キー局の中でもどの媒体で使えるかは異なり、NHK、NTV、テレ朝、TBS、テレ東はモバイルを除く3媒体、フジテレビはテレビだけ、モバイルは電通だけが持っている。
そして、ロシア大会の日本の権利は総額約600億円。
今大会に出場しない米国が最も高額で、次いで日本。
3番目がやはり出場しない中国の順だ。
中国の存在感というのは、80年代から1994年頃までの日本にそっくりだ。