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February 24, 2019

平成のスポーツの記憶⑦ バスケW杯開催 さいたまスーパーアリーナ

2019年男子バスケットボールW杯(8月開幕、中国)のアジア地区2次予選、日本代表はカタールに勝利、W杯出場を決めた。
W杯に出場は地元開催だった2006年大会以来、予選突破としては1998年アテネ大会以来21年ぶりの快挙。

東京五輪の開催国枠獲得を確実とした。

今年のW杯に出場できるのは32か国。
この数はFIFA W杯と同じだ。

1998年日本がアジア予選を突破したアテネ大会の出場国はわずかに16。
アジアの2つしかない出場権を日本と中国を下した韓国が分け合った。

2006年 さいたまスーパーアリーナを中心に開催された日本大会(当時の呼び方はバスケットボール世界選手権)は、さいたまスーパーアリーナを主会場に16カ国出場で準備されていたが、FIBA(国際バスケット連盟)の主導で24か国に増加することとなり、さいたま市の単独開催から、グループラウンドを行うために札幌市、仙台市、浜松市、広島市の4都市が追加された。

元々の世界バスケットの予算規模は24億円。
入場料収入に14億円、自治体負担に7億円、スポンサー収入を1億円見込んでいたが、参加国数増が負担となり、13億円の赤字を出し、執行部の責任問題になった。

また、メディアの協力不足も大きかった。
地上波の独占放送権を持っていたのはTBSだったが、放送は日本戦の5試合と決勝のみ。
そのほとんどが深夜の録画放送だった。

8月19日(土) 15:00~16:54 日本70 -81ドイツ
8月20日(日) 15:00~16:54 日本62 -87アンゴラ

8月21日(月) 24:55~26:25 日本78 -62パナマ この大会唯一の勝利だった
8月23日(水) 24:55~26:25 日本57 -60ニュージーランド
8月24日(木) 24:55~26:25 日本55 -104スペイン
8月3日(日) 24:30~26:30 決勝 スペイン70-47ギリシャ

日曜日の昼間に放送された 日本対アンゴラの試合、視聴率は僅かに1.9%。
この2006年8月20日に日本では何が行われていたか、ご記憶の方はいるだろうか。

全国高校野球選手権決勝である。
カードは
田中将大擁する駒澤大学附属苫小牧高等学校と、斎藤佑樹を擁する早稲田実業。
1-1のまま延長15回を終了、翌日に再試合となったあの試合が行われた。

試合の模様はNHKとテレビ朝日系で中継され、関東地区の視聴率はNHK20.7%(午後1時~午後2時7分)と29.1%(午後2時9分~午後4時55分)。
テレビ朝日は4.6%。
駒大苫小牧の地元、札幌地区ではNHKが34.8%と43.2%、北海道テレビ放送が16.0%と高い視聴率となった。
NHKと北海道テレビ放送の視聴率を単純合計すると59.2%、これはサッカーのW杯なみ、昼間の視聴率としては脅威だ。

札幌市の北海道立総合体育センター (きたえーる)は、予選ラウンドD組の試合が行われていたが、会場にいた記者のほとんどは甲子園の映像を流すテレビの画面に見入っていた。
予選D組はアメリカや中国が入っていたが、海外から来たメディアから、「彼らは一体何を見ているのか?」「高校生の野球だ」「アメリカでは考えられない」といったやり取りがあった。

●世界バスケ2006最終結果 ①スペイン②ギリシャ③アメリカ合衆国④アルゼンチン⑤フランス⑥トルコ⑦リトアニア⑧ドイツ・・・20位日本

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