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March 30, 2019

ゴンザガ大4強逃す マーチ・マッドネス MLBを超えるテレビ放映権

バスケットボール男子の全米大学選手権(NCAAトーナメント)は30日、準々決勝2試合が組まれ、八村塁を擁するゴンザガ大はアナハイムでのテキサス工科大戦に69-75で敗れた。

Hondacenter

▲試合会場だったホンダセンター

アメリカでは3月から4月にかけて、マーチ・マッドネスと呼ばれるカレッジ・バスケットボールのNCAAトーナメントが爆発的な人気を呼ぶ。 
日本式に言えば、大学生のバスケットボールの全国トーナメントに過ぎない。
カレッジバスケットの人気は、アメリカに住んでいないことにわかりにくいかもしれないが、1992年のこの時期にニューヨークにいたことがあるが、誰もがカレッジバスケットの話題をする、そんな状況だった。
大学バスケットは、スーパースター依存ではなく、チームプレーを重視する玄人むけといわれる。
この年はデューク大が優勝し、その中心選手だったクリスチャン・レイトナーが、バルセロナ五輪のドリームチームにアマチュア選手として唯一選ばれている。

米4大テレビネットワークの一つ、CBSとケーブルテレビ局のターナー・ブロードキャスティング(TBS)は、NCAAとマーチ・マッドネスのテレビ放映権とインターネット配信権について14年間で108億ドルという契約を結んでいる。
1シーズンあたり7億7714万ドル、日本円に直して854億円という高額になる。

これが、どのくらいの高額であるか、比較するのは難しいが、米NBC放送は2014年のソチ五輪、2016年リオデジャネイロ五輪、2018年平昌五輪、そして2020年の東京五輪の計4大会のアメリカ国内向け独占放送権を、43億8000万ドル(約4856億円)支払っている。
単純に4で割ると五輪一大会あたり1200億円。

そしてMLB(大リーグ)の放映権は、1シーズンあたりESPNが7億ドル、FOXが5億2,500万ドル
ESPN単独で見れば、マーチ・マッドネスよりもその額は低くなってしまう。

大学スポーツの放映権料が、MLB、NHLという4大プロスポーツを上回るようになったのはこの10年あまりのこと。
米国がいかにスポーツ大国といえども、優良ソフトは決して多くない。
それゆえに希少コンテンツの価格は高騰する。
多チャンネル時代を迎えて、他局との差別化、ブランド化は一層厳しいはずだ。
そこでは高視聴率が約束されたイベントが必要になる。
ワールドシリーズ、スーパーボウル、ゴルフのマスターズと同様に大学バスケもその中にあるということだ。

 

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