水泳

April 20, 2017

入江陵介 日本選手権11連覇ならず

先に終了した競泳の日本選手権だが、あまり大きく報道されなかったが実は大きな事件があった。
男子200m背泳ぎで10連覇中だった入江陵介が、萩野公介に敗れ2位、11連覇はならなかったのだ。

高校3年で200mに初めて優勝してから26歳まで10連覇とは、とにかく凄い。
30歳で迎える東京五輪までは競技を続けるのだろうか?

前回のエントリーで、内村航平が体操の全日本で10連覇達成と併せて各競技の全日本での連覇を紹介したが、改めて下記のように加筆する。

10連覇(2007~2016年)
入江陵介 200m背泳ぎ
ロンドン五輪200m背泳ぎ銀、100m背泳ぎ銅メダリスト

9連覇(1957~1965年)
田中聡子 200m背泳ぎ
ローマ五輪女子200m背泳ぎ銅メダリスト

8連覇(1980~1987年)
長崎宏子 200m平泳ぎ

7連覇(1929~1936年)
前畑秀子 200m平泳ぎ
ベルリン五輪200m金メダリスト

●入江陵介 日本選手権200m背泳ぎ10連覇の歩み
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○数字は優勝以外の順位。100m背泳ぎは今年も含めて4連覇中。

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March 29, 2017

派遣標準から見る池江璃花子

日本水連は、競泳の日本選手権(4月13~16日・名古屋市ガイシプラザ)のエントリーを公開した。
今年の日本選手権は、世界選手権(7月・ブダペスト)の代表選考会を兼ねているほか、萩野公介、瀬戸大也は大学を卒業し新たな所属で、東京五輪に向けてのスタートとなる。
また、高校2年になる池江璃花子の泳ぎも注目される。

池江璃花子を初めて見たのは2年前の日本選手権だった。
当時は14歳の中学3年生。
最初の種目の100mバタフライでは予選敗退。
200m自由形では、1分58秒77の中学新記録で3位だったが、4位までがリレーの派遣標準を切り、ロシアのカザンで行われた世界水泳の800mリレーの代表に選ばれた。

50m自由形は3位 25秒28=中学新
100m自由形も3位 54秒76=中学新
50mバタフライでは26秒49で優勝(予選で26秒41の中学新)するも、いずれも派遣標準を超えることはできず、世界水泳7大会ぶりの中学生代表はリレーのみだった。

昨年の日本選手権に池江は、
50m自由形、100m自由形、200m自由形
100mバラフライに出場。
100m自由形は内田美希に次いでの2位だったが、他の3種目は優勝する。
しかし、リオ五輪派遣標準を突破したのは100mバタフライのみだった。

昨年の日本選手権で、男女の自由形の50mから1500m(女子は800m)の5種目で、派遣標準記録を破ったのは、男子200mの萩野公介のただ一人。
日本水連が五輪に際し、派遣標準記録を設定するようになって以来、女子の自由形で一人も破れなかったのは初めてだった。

が、現実にはリオ五輪で50m、100m、200m自由形のいずれにも池江璃花子は出場した。
ところが、その3種目共に日本選手権で自らが出した記録を超えることなく敗退。
リオデジャネイロ五輪で、自己ベストを出したのは100mバタフライのみに終わった。
*下記グラフ参照

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ここから見えてくるのは、
派遣標準記録を突破していないにもかかわらず、自由形に出場させたのは間違っていた。
もしくは、特に自由形に関しては派遣標準記録が厳し過ぎたのではないのか。

現在、池江は50mバタフライを含めて、長水路で5種目の日本記録を持つ。
一度に5種目の日本記録を持つのは、先に亡くなった山中毅氏と緒方茂生氏についで史上3人目の快挙だ。
特に、リオ五輪で失敗した自由形3種目は、いずれも五輪後に書き換えた。
しかも、その記録は、リオ五輪でも決勝進出相当、悪くても準決勝進出相当の記録である。
これだけのポテンシャルのある選手は、なかなか出て来ないだろう。
東京五輪に向けて、派遣標準記録をどう考えるべきだろうか。

スポーツライターの生島淳氏が以下のようなことを言ったそうだ。
選考会で2位ながらオリンピックで金メダルを獲得した岩崎恭子は、もし当時、派遣標準記録が定められていたら代表に選ばれなかっただろう。中高校生は数か月で飛躍的に記録を伸ばす可能性がある為、派遣標準記録を重視する姿勢はそういった可能性の芽を摘んでしまっている。(中略)
競泳全体の強化という視点から見れば、完璧なシステムには思えない、もっと柔軟な対応をしてもいいのではないか。

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January 30, 2017

日本人スイマーが出した世界新記録

早大2年の渡辺一平(19)が29日、東京辰巳国際水泳場で行われた東京都選手権の200m平泳ぎで、2分6秒67の世界新記録を樹立した。2012年に山口観弘(東洋大)が高校生当時に岐阜国体で出した2分7秒01を更新し、初めて2分6秒台をマークした。
渡辺はリオ五輪にも出場。200m平泳ぎ決勝は6位だったが、準決勝では2分7秒22の五輪記録を出していた。

さて、東京五輪の金メダル候補が彗星のように現れたが、日本人が競泳で世界新を出したことは何回あるか?

戦前は、水泳NIPPONの名前を欲しいままにしていたが、戦後は一時期低迷していた時期もある。
また、五輪金メダリストが実は世界記録からは縁遠かったり、世界記録を何度も出した選手が、五輪メダルには縁がなかったり、様々なドラマがある。
第二次大戦後に競泳で世界記録を出した選手を追ってみた。

●自由形

200m 
山中毅 2分00秒4 (1961.8.20) 4回更新
山中はこの種目世界記録を4回更新したが、この種目ではメダルを獲っていない。

400m 
古橋広之進 4分33秒3 (1949.8.18) 2回更新 未公認記録3回
ご存知フジヤマのトビウオこと古橋広之進氏。
日本が招待されなかった1948年のロンドン五輪に対抗して行われた全日本水上選手権で、ロンドン五輪の金メダルタイムを大幅に上回っていた。
古橋が、障害唯一出場したヘルシンキ五輪では、400mで8位に終わっている。
未公認記録3回とは、日本が国際水泳連盟(FINA)を脱退中に日本人選手の出した記録は、世界記録として公認されなかったという不運もある。

山中毅  4分16秒6 (1959.7.26)
メルボルン、ローマ五輪のこの種目の銀メダリスト。
両大会共に金メダルはマレー・ローズ(豪州)。

1500m 
橋爪四郎 18分35秒7 (1949.8.16) 
古橋氏のよきライバルだった選手。ヘルシンキ五輪では400mで銀メダルを獲得した。

古橋広之進 18分19秒0 (1949.8.16) 2回更新 未公認1回

●平泳ぎ

100m 
古川勝 1分08秒2 (1955.10.1)

田口信教 1分04秒94 (1972.8.30)

北島康介 58秒91 (2008.8.11) 2回更新
田口氏、北島の両選手は五輪決勝で世界新記録を出して金メダルを獲得するという快挙を演じた。

200m
田中守 2分35秒2 (1954.9.17)

古川勝 2分31秒0 (1955.10.1) 4回更新
古川氏はメルボルン五輪で2分34秒7を出し金メダルを獲得した。
なお、この時代100m平泳ぎは五輪で実施されていない。(1968年から)

北島康介 2分07秒51 (2008.6.8) 3回更新
さすがの北島も北京五輪決勝では世界新記録には届かず、五輪新に留まった。

山口観弘 2分07秒01 (2012.9.15)
高校3年で世界新を出すも、大学の4年間で更新できなかった。

●バタフライ

100m 
石本隆 1分00秒1 (1958.6.29)

200m 
石本隆 2分20秒8 (1955.10.1)
長沢二郎 2分19秒3 (1956.4.14)

100m 
青木まゆみ 1分03秒34 (1972.9.1) 2回更新
田口さんと同じくミュンヘン五輪決勝で世界新記録を出して金メダルを獲得した。
なお、ミュンヘン五輪はマークスピッツが7冠を達成したが、リレー種目を含め全て世界記録というおまけが付いている。

●背泳ぎ

200m 
田中聡子 2分18秒2 (1963.8.4) 11回更新
11回もの世界記録を更新した田中だが、当時200mは五輪種目ではなく、100m背泳ぎでローマ五輪銅メダル、東京五輪4位に入った。

他にも男子100×4リレーでは日本代表チームが1回、男子200×4リレーでは日本代表チームが3回、東京クラブが2回世界記録を出している。
また男子メドレーリレーでも日本代表として3回、日大、早大の単独チームがそれぞれ1度世界記録を出している。

なお、意外と思われるかもしれないが、バルセロナ五輪200m平泳ぎ金メダリストの岩崎恭子、ソウル五輪100m背泳ぎ金メダリストの鈴木大地、アテネ五輪800m自由形金メダリストの柴田亜衣の3選手は、一度も世界記録を出したことはない。


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August 13, 2016

アンソニー・アービン 35歳で16年振り2度目の50m自由形を制す

今日行われた男子50m自由形は歴史的なレースである。
米国のアンソニー・アービンは、2000年のシドニー五輪の同種目に優勝しているが、16年後今大会の50m自由形を21.40で泳ぎ、再度金メダルを獲った。

2000年のアンソニーは19歳、今大会の彼は35歳、競泳の金メダリストの最高齢を更新した。
アンソニー・アービンは2003年に一度水泳界を離れるが、2012年に現役復帰する。
ロンドン五輪の50m自由形は21.78。
シドニーの自身の金メダルタイムを上回ったが、5位に終わっている。

●2000年シドニー五輪 男子50m自由形
1.アンソニー・アービン(米) 21.98 19歳
1.ゲイリー・ホールjr(米) 21.98

●2016年リオデジャネイロ五輪 男子50m自由形
1.アンソニー・アービン(米) 21.40 35歳
2.フローラン・マナドゥ(フランス) 21.41

シドニー五輪 男子50m自由形。
アンソニー・アービンは、同じ米国のゲイリー・ホールjrと競い合って同じ21.98でゴールした。
電気計時の場合、小数点以下はいくらでも細かく計測は可能だが、競泳は1/100秒まで同タイムの場合は同着とすることが決められている。

というのも、まだ電気計時が始まったばかりの1972年ミュンヘン五輪の男子400m個人メドレーで、1位と2位の差がわずかに2/1000秒差だったことがある。
この場合、1位と2位の選手の差は、3ミリ程度でしかない。
同着のルールはこれが契機となった。

五輪の水泳決勝で金メダルが同着となったことが3回ある。

1度目は、1984年ロサンゼルス五輪の女子100m自由形
1.ナンシー・ホグスヘッド (米)55.92
1.キャリー・スタインサイファー (米)55.92

2度目が2000年シドニー五輪の男子50m自由形。

そして、3度目が今大会女子100m自由形。
1.シモーン・マニュエル(米) 52.70
1.ペニー・オレクシアク(カナダ) 52.70

リオ五輪の競泳は同着が相次いだ。
マイケル・フェルプスの2種目目の4連覇が掛かっていた100mバタフライは、シンガポールのジョセフ・スクーリング50.39で、同国初の金メダルを獲った。
が、マイケル・フェルプス(米国)、チャド・レクロー(南アフリカ)、ラースロ・チェー(ハンガリー)の3人が51.14で2位に入った。
競泳で銀メダリストが同着3人は史上初のこと。

また、女子100m背泳ぎでは、カイリー・マッセ(カナダ)と傅園慧(中国)が同着で3位に入った。
メダリストが同着となるレースが1大会に3レースあったのは初だ。

なお、陸上女子走り高跳びに、ウルリケ・マイフェルト(西ドイツ当時)が1972年16歳と1984年28歳の2回、12年の間をおいて獲っているが、アンソニー・アービンの16年振りの金メダルは、この記録を上回ることになる。

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August 10, 2016

4×200mフリーリレー決勝の最年長は誰か?

リオデジャネイロ五輪競泳男子の4×200mフリーリレー決勝は、アメリカが優勝、2位にイギリス、3位に日本が入った。
日本のこの種目のメダルは1964年の東京五輪以来52年ぶりの快挙だった。

では、泳いだ8か国の選手の中で最年長は誰だったか。

答えは日本の松田丈志で32歳だ。

800

金メダルを獲ったアメリカチームの長い間アメリカの競泳界の看板だったライアン・ロクテが松田と同じ32歳。
マイケル・フェルプスが、31歳。
200m自由形の世界記録保持者のポール・ビーデルマンが30歳と30代の選手が4人いた。

筆者が知る限り、競泳における最年長五輪メダリストは、男子はジェイソン・レザック。
32歳で迎えた北京五輪で100m自由形に銅メダル、400mフリーリレー、400mメドレーリレーで金メダル。
さらに36歳で迎えたロンドン五輪の400mフリーリレーで銀メダルを獲った。

ロンドン五輪では、女子にもすごい選手がいた。
オランダのマルリーン・フェルトハイスが50m自由形で銅、女子400mフリーリレーで銀メダルを獲った。
当時33歳。

が、歴代最年長はこんなものではない。
アメリカのダラ・トーレスは41歳で迎えた、北京五輪の女子50m自由形で銀メダルを獲っている。
さらにメドレーリレーではアメリカのアンカーとして出場し、銀メダルを手にした。
トーレスは17歳でソウル五輪に出場し、41歳まで2回の引退を超え5回の五輪出場を果たし、12個のメダルを獲ったまさに怪物だ。

松田丈志以前の日本において競泳の最年長五輪選手は、メルボルン五輪(1956年)に100m背泳ぎに出場した長谷景治氏の31歳。
結果は準決勝で敗退している。
一方女子は、アテネ五輪に29歳で出場した大西順子氏。
アテネではメドレーリレー5位、100mバタフライ8位に留まったが、そこから4年前のシドニー五輪のメドレーリレーで銅メダルを獲ったメンバー(当時は25歳)である。


「今まで生きてきた中で、一番幸せです」
という名台詞で、14歳で金メダルを獲ったのは岩崎恭子氏。
現在でも競泳では史上最年少(14歳6日)の金メダル獲得で、日本選手としての五輪メダル獲得の最年少記録であるが、バルセロナ五輪の日本競泳チームの最年長は、渡辺健司氏で23歳だった。
そう思うと競泳の選手寿命は随分長くなったものだ。

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August 08, 2016

リレーでメダルを獲った国で、予選しか泳がなかった選手にメダルが授与されるか?

今日行われたリオ五輪競泳400mリレーでアメリカチームは世界新記録となる3分09秒92で金メダルを獲得し、前回ロンドン五輪でフランスに奪われた金メダルを奪回した。
決勝を泳いだアメリカの4人はケーレブ・ドレッセル、マイケル・フェルプス、ライアン・ヘルド、ネイサン・エイドリアン。
4人のタイムは48.10、47.12、47.73、46.97。
400mで3分09秒92とは、100mあたり47秒48という驚異的なタイムになる。
100mの現在の世界記録は、セザール・シエロフィリョ(ブラジル)の46秒91。
但しこの記録は2009年に高速水着の時代にだされたものだ。

昨日夜の、同種目予選でアメリカチームは3分12秒23の世界新記録を出している。
このときのメンバーはジミー・フェイゲン、ライアン・ヘルド、ブレイク・ピエロニ、アンソニー・アービン。
決勝では、ライアン・ヘルド以外の3人を変えてきたのだ。

ここで疑問がひとつ。
決勝を泳いだ4人に金メダルが授与されるのは当然として、予選のみ泳いだ3人は何ももらえないのか?

答えは、全員に金メダルが授与される。

表彰式で授与されているのが4人のみのため、メダル獲得チームの決勝に出場していないメンバーにメダルは授与されていないように思われがちだが、実はメダルを手にしている。
これは陸上でも同じことだ。
仮に予選を泳いだ(走った)選手にドーピング違反が発覚すれば、メダルを授与された全員のメダルが剥奪されるのが基本。(ただしCAS裁定に異なることもある。)

日本チームは、2012年のロンドン五輪の400mメドレーリレー男子は、予選、決勝共に入江陵介、北島康介、松田丈志、藤井拓郎の4人で泳いだが、金メダルのアメリカは予選と決勝とで4人すべてのメンバーを代えた。
また銅メダルのオーストラリアは、予選と決勝とで2人メンバーを代えている。
選手層の厚い両国ならではといえるだろう。

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August 05, 2016

リオデジャネイロ五輪はこれを見逃すな ⑥萩野公介はマイケル・フェルプスの五輪4連覇を阻止できるか

リオデジャネイロ五輪で、個人4大会連続金メダルを目指す選手が3人いる。
女子レスリングの吉田沙保里と伊調馨と競泳のマイケル・フェルプスである。

五輪通算18個の金メダルを誇る競泳男子のマイケル・フェルプスは、100mバタフライと200mバタフライ、200m個人メドレー、400mリレーに出場する。
このうち、100mバタフライと200m個人メドレーに五輪4連覇を目指す。

2種目において4連覇を達成した選手はまだおらず、史上初の期待が懸かる。
米国の著名スポーツ誌Sports Illustratedは200m個人メドレー、さらには400m個人メドレーともに萩野公介の金メダルと予想している。(400m個人メドレーにフェルプスはエントリーしていない。)
一方、水泳の情報サイトswimswam.comは、①マイケル・フェルプス②萩野公介③ライアン・ロクテと予想している。
要するに専門家でも、フェルプスと萩野とどちらが金メダルを獲るか判断が難しいのだ。

2016年の五輪前までのランキングは
 ①萩野公介 1:55.07  日本選手権
 ②マイケル・フェルプス 1:55.91  全米トライアル
 ③ライアン・ロクテ 1:56.22  全米トライアル
と萩野がフェルプスを上回っているが、全米トライアルが行われたオマハのプールは記録が出にくいプールと言われている。

ロンドン五輪以降の4年間のベスト記録で比較すると
 ①マイケル・フェルプス 1:54.75(2015年)
 ②萩野公介 1:55.07(2016年)
 ③ライアン・ロクテ 1:55.81(2015年)
とフェルプスが萩野を上回っている。

また、2014年のパンパシフィック水泳選手権の決勝で2人は競い合っているが
 ①萩野公介 1:56.02
 ②マイケル・フェルプス 1:56.04
この大会は8月のゴールドコーストで開催され、随分寒かったと記憶している。

南半球のリオデジャネイロは真冬。
今回も似たようなコンディションかもしれない。
なお2人の差は100分の2秒だが、萩野が4コース、フェルプスは7コースを泳ぎ互いに相手が見えなかったはずだ。
また、フェルプスは1年間の休養明けで、全く泳ぐ身体でなかったとも言われている。

リオ五輪の200m個人メドレーは萩野とって3種目目、フェルプスにとっては2種目目となる。
2人とも、直接対決の前に金メダルが獲れているかどうかで大分違ってくるかもしれない。

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July 19, 2016

リオデジャネイロ五輪ではこれを見逃すな② ライアン・ロクテよりも速く泳いだ葉詩文は果たしてリオでも勝てるのか?

リオ五輪に出場する選手のエントリーが7月18日に締め切られ、各国の選手団が固まった。
中国は、416名と地元開催だった北京五輪に次ぐ大規模選手団を派遣する。

一方、自他ともに認めるユーラシア大陸のもう一つのスポーツ大国であるロシアは、全ロシア選手のリオ五輪出場も危うくなっている。
というのもWADAの調査チームは、ロシアの多くのスポーツで約5年間にわたり検体をすり替えるなどの手法でドーピングを隠していたとする報告書を公表、これを受けてWADAはIOCやIPCに対し、ロシア全選手のリオ五輪・パラリンピックへの出場登録を拒否することを検討すべきだと提案したのだ。

多くの人は、ロシア以外にもドーピング違反が行われていると思っているだろう。
実際に、発表になった中国選手団にも灰色の選手がいる。

ロンドン五輪競泳女子400m個人メドレーで、4分28秒43の世界新記録をマークして金メダルを獲得した中国の葉詩文に、五輪当時ドーピング疑惑が持ち上がった。

というのも男子の400m個人メドレーに優勝したライアン・ロクテの最後の自由形の記録が58秒65であるのに対し、葉詩文が58秒68とほとんど変わらなかったというのだ。
とくに最後の50mは、ロクテが29秒10、葉詩文が28秒93とロクテを上回っていた。

いくらなんでもそれはあり得ないだろう。

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葉詩文の2011年の世界水泳の同種目の記録が、4分35秒78で5位だったことからも、いくら伸び盛りの16歳でも、1年間で7秒も記録を縮めることは考えにくい。

英国の高級紙ガーディアンは、「薬物使用が疑わしい」とする米国の著名なコーチであるジョン・レナードのコメントを伝えた。

これに対し中国側が「ロクテは2位以下を大きく引き離していたため、最後に力を抜きタイムが落ちていた」と反論した。
国際水連は、ガーディアン紙の報道は事実無根と葉詩文を擁護した。
葉詩文は200m個人メドレーでも金メダルを獲ったが、最後の50mは29秒32。

200m自由形、400m自由形の金メダリストの最後の50mの記録と比べてもその異様な速さが判るだろう。

●最後の50mの記録比較
400m個人メドレー 金メダリスト 葉詩文(中)28秒93
200m個人メドレー 金メダリスト 葉詩文(中)29秒32
400m自由形 金メダリスト ムファト・カミューユ(仏)30秒32
200m自由形 金メダリスト アリソン・シュミット(米)29秒26


ロンドン五輪から4年。
20歳になった葉詩文の今季の400m個人メドレーのベストは4分45秒80。
この記録はなんと世界92位だ。

中国国内のランクも4位、
葉詩文の200m個人メドレーの今季のベストは2分12秒01。
こちらは、中国の国内ランクは1位だが、世界ランクは20位。
ご存じのようにナショナルエントリーは1種目2名だが、葉詩文はリオ五輪の200m個人メドレー、400m個人メドレーともにリオデジャネイロのプールを泳ぐ。
果たしてどのくらいの記録で泳ぐのか?
世界中が注目している。

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July 01, 2016

リオデジャネイロ五輪はこれを見逃すな① 池江璃花子7種目にエントリー これって多すぎないか?

日本競泳陣のリオ五輪でのエントリーが公表された。
先に100m自由形で53秒69の日本記録を出した池江璃花子は、最多の7種目に出場するという。
池江は4月の日本選手権で個人種目の100mバタフライに加え、400mリレー、800mリレー、400mメドレーリレーの代表権を手にしていたが、この4種目に加えて50m、100m、200mの自由形にエントリーする。
53秒69の記録は今季世界13位だが、ロンドン五輪の7位に相当する記録でもあり、自由形の個人種目でも十分世界で競えると判断されたのだろう。

一方、萩野公介は200m、400mの個人メドレー、200m自由形、800mリレーの4種目にエントリーした。
萩野と言えば、2013年のバルセロナの世界水泳で、7種目に出場したことを思い出す。

400m自由形2位
200m個人メドレー2位
200m背泳ぎ5位
800mリレー5位
200m自由形5位
400m個人メドレー5位
100m背泳ぎ7位

このときの萩野は18歳。8日間で7種目17レースを泳ぐにはまだ体力不足だったのだろうか、最も金メダルに近かったはずの400m個人メドレーでは5位に終わり、瀬戸大也が優勝した。
池江璃花子のチャレンジは素晴らしいと思うが、16歳という年齢を考えると少し負担が大きい気もする。

過去に五輪において最も多くの種目に出場した選手は誰か。

1984年ロサンゼルス五輪の緒方茂生氏。
100m自由形
200m自由形
400m自由形
400mリレー
800mリレー
の5種目に出場した。当時15歳。
緒方はバルセロナ五輪まで3大会で五輪出場を果たすが、一時期100mから1500mまでの自由形5種目すべてに日本記録を持っていたことがある。
この快挙は長い日本の競泳の歴史の中で、メルボルン五輪から東京五輪まで活躍した山中毅氏と緒方しかいない。

女子ではバルセロナ五輪の千葉すず氏。
100m自由形
200m自由形
400m自由形
400mリレー
400mメドレーリレー
の5種目に出場。

また4年後のアトランタでも
200m自由形
400m自由形
400mリレー
800mリレー
400mメドレーリレー
の5種目に出場した。
バルセロナが15歳、アトランタが19歳だった。

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April 10, 2016

強気の派遣標準記録を東京五輪でも採用するのだろうか

リオデジャネイロ五輪の競泳日本選手団は34名、これにシンクロ、飛び込みさらには男子の水球が加わるので、日本水泳チームはかつてない規模となりそうだ。

競泳34名の内、初出場が21名。
中学生、高校生も選ばれる一方、30歳を超える選手もおり、一見かつてない充実ぶりに見える。
果たして、本当にそうだろうか。

日本水連の定める派遣標準記録は、FINAの設定する五輪標準記録よりもかなり厳しい。
その中で34名もの選手が選ばれたのは、男女6種目のリレーに出場する条件を満たすことができたからだ。

一方で、男女の自由形の50mから1500m(女子は800m)の5種目で派遣標準記録を破ったのは、男子200mの萩野公介のただ一人。
女子の自由形で一人も派遣標準記録を破れなかったのはおそらく初めてだ。
シドニーでは50・100mに源澄夏、400・800mに山田沙知子が、アテネ、北京では800mの柴田亜衣が、ロンドンでは100mの上田春佳が標準記録を超えていたはずだ。

Free16

ロンドン五輪の際にも、自由形を中心に世界に後れを取っている点が指摘されたはずだが、この4年間はどう総括されるのか。

そして、東京五輪でも独自の派遣標準記録を採用するのか。
それとも、地元開催だから派遣標準記録を緩くするのか。
後者にしたなら、強化方針に一貫性がないことを自ら認めることになる。

Kyoueiri
▲競泳リレーの結果 2000年以降


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