October 22, 2009

悲劇 世界体操銅メダルから帰宅途中に交通事故死

Ryazano
ロンドンで開催されていた世界体操選手権の男子個人総合で銅メダルを獲得したユーリ・リャザノフ(ロシア)が20日、モスクワから自宅がある東部の都市ウラジーミルに向かう高速道路を運転中に衝突事故を起こし、死亡した。世界選手権から帰る途中だった。
リャザノフは22歳。
今年のロシア選手権の個人総合を制し、欧州選手権3位、世界選手権3位と将来を嘱望されていた。


こうした事故死のニュースを聞くと、必ず思い起こすのがボクシング世界フライ級王者大場政夫だろう。
1973(昭和48)年1月2日
世界王者・大場政夫はタイのチャチャイ・チオノイとのタイトル防衛戦を戦った。
大場は23歳で5度目の防衛戦、チャチャイは30歳、誰もが大場の圧勝を確信していた。
ところが、1R 大場の左のガードが下がったすきを狙って、チャチャイの右ロングフックが顔に飛んだ。
チャチャイが追い打ちをかけ、大場は右のロングフックを、あごに受け倒れた。
8カウントで大場はやっと立ち上がったという苦戦の序盤だった。

結局12R 大場は立て続けに3回のダウンを奪い、チャチャイをノックアウトする。
5度の防衛は、白井義男が持つ日本人のフライ級防衛記録を塗り替えた新記録だったのだが、悲劇はそのわずか3週間後に起きた。
首都高速を走っていた大場は、スピードを出し過ぎて事故を起こし即死、チャンピオンのまま帰らぬ人となった。

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October 16, 2009

20歳内村航平個人総合を制す 世界体操

体操の世界選手権は15日、2012年五輪開催地のロンドンで行われ、男子個人総合の決勝は、北京五輪銀メダルの内村航平が、2位に大差をつけて初出場で優勝を飾った。
予選を1位で通過した20歳の内村はミスの少ない演技で91・00点をマークし、2位のダニエル・キーティングス(英)に2・575点差をつけて圧勝した。
3位はユーリ・リャザノフ(ロシア)が入った。

五輪1年後の世界選手権で、世代交代が予想された中、ドイツのファンビューヘンが欠場、優勝候補である内村航平が下馬評どおり、圧倒的な強さで優勝した。
とはいうものの、体操競技の採点が10点を超えるようになって3年。
内村の総合得点の91.5は、2年前の世界王者、昨年の五輪王者の楊威(既に引退)の得点からはまだ差がある。

五輪・世界選手権を通じて、日本人の個人総合の優勝は8人目。
やはり6種目全てに出場する個人総合の優勝は格別である。

内村は、遠藤幸雄、加藤沢男、監物永三、冨田洋之等 往年の大エースに、若干20歳で並んだことになる。
内村の20歳は、日本人の個人総合の最年少記録となる。
これまでの最年少は、メキシコ五輪優勝時の加藤沢男の22歳だった。

2009gym_3

●世界選手権・五輪の男子個人総合メダリスト
1956年(メルボルン五輪) ②小野喬
1958年(モスクワ世界体操) ②小野喬
1960年(ローマ五輪) ②小野喬
1962年(プラハ世界体操) ②遠藤幸雄
1964年(東京五輪) ①遠藤幸雄 ②鶴見修治
1966年(ドルトムント世界体操) ②鶴見修治 ③中山彰規
1968年(メキシコ五輪) ①加藤沢男 ③中山彰規
1970年(リュブリャナ世界体操) ①監物永三 ②塚原光男 ③中山彰規
1972年(ミュンヘン五輪) ①加藤沢男 ②監物永三 ③中山彰規
1974年(バルナ世界体操) ①笠松茂 ③監物永三
1976年(モントリオール五輪) ②加藤沢男 ③塚原光男
1978年(ストラスブール世界体操) ②監物永三
1981年(モスクワ世界体操) ③具志堅幸司
1983年(ブダペスト世界体操) ②具志堅幸司
1984年(ロサンゼルス五輪) ①具志堅幸司
1997年(ローザンヌ世界体操) ③塚原直也
1999年(天津世界体操) ②塚原直也
2003(アナハイム世界体操) ③冨田洋之
2005年(メルボルン世界体操) ①冨田洋之 ②水鳥寿思
2006年(オーフス世界体操) ②冨田洋之
2007年(シュツットガルト世界体操) ③水鳥寿思
2008年(北京五輪) ②内村航平

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August 16, 2009

胸と背中に輝くTDK 世界陸上

現在ではスポーツの大会に出場する選手のゼッケンに企業ロゴが入ることは当たり前のことだ。ロゴの企業はつまりはスポンサー企業。
スポンサーからの協賛金が、主催者に支払われている。
初めてこの制度が適用されたのが、第1回の世界陸上ヘルシンキ大会というから1983年のことだ。
スポーツとビジネスとが蜜月になっていく分岐点が1984年のロサンゼルス五輪といわれるが、その1年前のことになる。

そのゼッケンスポンサーに名乗りを挙げたのはTDK。
当時からカセットテープ、ビデオテープの日本におけるトップ企業だったが、世界的知名度は、現在と比較すると低く、ヨーロッパで人気の高い陸上競技に目を付けた。
以後、世界陸上は今年のベルリン大会で12回目となるが、男子選手の胸と背中にはTDKのロゴが必ずある。

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▲三田工業がスポンサー時代の世界陸上の様子

一方、女子は第1回大会こそTDKだったが2回目以降は様々な企業が、(といっても日本企業がほとんどなのだが、)務めてきた。
中でも異色なのは87年・97年・99年にゼッケンスポンサーを務めた三田工業。
業務用の複写機、印刷機の製造販売を手掛け、日本国内よりも海外で高いシェアを誇っていた企業だが、粉飾決算事件の影響で1998年に会社更生法を申請し倒産した。

IAAFとの契約は別法人の海外子会社を通じて結んでおり、倒産後は債権者への配慮もあり、打ち切る方針を一度は決めた。が、契約を途中で打ち切っても残金の支払い義務があることや、社員の士気を高める効果などを考慮し、99年大会までゼッケンスポンサーを続けたという経緯がある。
三田工業は2000年に京セラグループ入りし、現在は、京セラミタと社名を変更している。

また、余談だが『僕って何』で芥川賞を受賞した三田誠広氏は旧三田工業の経営陣の親戚にあたる。

Tf


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December 15, 2008

室伏広治繰上げ銅メダル 日本人選手のクリーンさは東京五輪招致に有利ではないか

下記の表は、1982年から2008年までの男子ハンマー投げの年別世界最高記録だ。
1980年代には、現在も世界記録保持者であるユーリ・セディフとセルゲイ・リトビノフという旧ソ連の選手が交互に名を連ねている。
特にセディフの86m台の記録は、ドーピング違反なしには考えにくい凄い記録だ。

室伏広治が自己最高記録となる84.86mの日本記録を出したのが2003年。
この翌年以降イワン・ティホンと、デビャトフスキーという2人のベラルーシの選手が台頭してくる。
この2人こそが、今回北京五輪でのメダル剥奪となった2人なのだが、実はデビャトフスキーには前科があった。

2000年9月にドーピング違反で2年間の資格停止処分を受け、今回の処分で五輪からの影響追放が決まった。
処分確定まで随分時間がかかったのは、永久追放という思い処分のために慎重になったようだ。
一方のイワン・ティホンは、アテネ五輪では室伏に次いでの銀メダル。競技終了後は3位だったが、アドリアン・アヌシュが失格し、銅メダルから銀メダルに繰り上がった経緯がある。
世界陸上で3連覇の実績があり、2005年に投げた自己ベストは86m73と、セディフの世界記録に1cmと迫る大変な記録だ。
が、世界記録公認に義務付けられるドーピング検査を回避するために調整し、ぎりぎりのところで世界新記録にならないように測定した、と言われていた、いわば灰色と見られていた選手である。

ティホンは、パリ(2003年)、ヘルシンキ(2005年)、大阪(2007年)と世界陸上3連覇の実績がある。
現在までのところ、IAAFはこちらのメダル剥奪には言及していない。

2009年10月に決定される2016年夏季五輪開催都市。
東京は有力な開催候補地だが、日本人選手のドーピングに対するクリーンさをアピールしたらどうだろうか。

シカゴを擁するアメリカはいわずと知れたドーピング大国。
ティム・モンゴメリ、ジャスティン・ガトリン、ケリー・ホワイト、マリオン・ジョーンズ(以上陸上)、ジェシカ・ハーディー(競泳)、フロイド・ランディス(自転車ロード)を始め多くのドーピング違反者が出ている。

マドリード擁するスペインには、ツールドフランスで組織的なドーピングの中心人物として告発された医師がいる。
シカゴ、マドリード、リオデジャネイロ、東京の中では間違いなく東京が一番クリーンだ。

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December 09, 2008

メガネのエルボー 現役引退

北京五輪の陸上女子走り高跳びで、ベルギー陸上女子初の金メダリストとなったティア・エルボー(30)が5日、妊娠を理由に現役引退を表明した。コーチを務める夫と相談のうえ決めたという。
同選手は北京五輪で2m05を跳び、昨年の世界選手権を制したブランカ・ブラシッチ(クロアチア)に勝利。メガネを掛けた容貌が話題になった。

Megane
▲メガネのエルボー(AP)

個人的な感想だが、五輪における海外選手の報道が以前に比べて減っていると思う。
新聞はともかく、テレビは「日本人選手一色」であり、「数字(視聴率)が全て」だ。
女子走り高跳びのエルボーとブラシッチの対決も、非常に面白く、印象深かった。
が、翌日の閉会式でエルボーのメガネをかけた顔がアップになっても、中継のアナウンサー氏(女性NHK)からはエルボーのエの字も出なかった。
かつての五輪中継なら「あっ走り高跳びで接戦を制したエルボーですね」と言ったはずだ。
メインキャスターともなると日本人選手以外の競技は見ていないのだろう

近眼の選手も、コンタクトレンズまたはレーシック手術等により、メガネで競技をすることはほとんどなくなった。
海外で“グラスセイコ”と呼ばれた若い頃の橋本聖子、双子でメガネだった宗兄弟、メガネを掛けた大型センター小田勝美(バレーボール)、日本人選手には何人もメガネがトレードマークだった選手が思い浮かぶ一方、外国人にはなかなかいないと思っていた。
が、北京五輪ではメガネが目立った気がする。

先述のエルボーもそうだが、野球の韓国代表の韓基周、日本戦で9回に出てきたものの、一死も取れなかった投手。
劉翔のいなくなった110m障害で金メダルを獲ったダイロン・ロブレス(キューバ)。
中国には胡凱という精華大学に学ぶ秀才の100mの選手がいた。
メガネの選手が中継に映ると思わず「おっ珍しいな」と思ってしまう。

夏冬のパラリンピックで活躍した土田和歌子さんが、「車いすはメガネと同じようなもの」と発言したのを聞いたことがある。
ともすれば特別な目で見てしまう障害を持った方のスポーツを、これほど端的に表した言葉もない。
普通にスポーツとして見てほしい。 
結婚をし、普通に子供もいる土田さんならではの言葉だ。

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November 11, 2008

冨田洋之 現役引退

体操のアテネ、北京両五輪で活躍した冨田洋之が正式に現役引退を発表した。
冨田は会見の中で
「種目別でやることも考えたが、それではこだわってきたオールラウンダーの道から外れてしまう」と、自分のスタイルを強調した。

北京五輪の個人総合で4位と、内村航平よりも下だったことがことさら強調されるが、団体決勝で冨田が出場した4種目の内、つり輪、平行棒、鉄棒で日本人最高点を出した。
ちなみに内村は床と跳馬で、あん馬は鹿島丈博が最高だった。

日本に限らず、現在の体操競技の団体では6種目全てに出場する選手はなく、得意な種目に絞って出場する。
得意種目が4種目もある冨田はまだまだ必要な選手だと思っていたが、オールラウンダーへのこだわりが彼の美学なのだろう。引退の結論になった。

アテネ五輪団体最後の演技者で鉄棒の着地を決めた姿は、刈屋富士夫アナウンサーの名実況とともに日本のスポーツ史に残る一場面だろう。

●北京五輪体操団体決勝

選手

 床 

あん馬

つり輪

跳 馬

平行棒

鉄 棒

冨田洋之

15.150

15.950

16.150

15.625

内村航平

15.700

16.150

15.925

15.450

坂本功貴

14.850

15.525

15.400

15.000

鹿島丈博

15.750

15.200

沖口誠

15.275

中瀬卓也

15.000

15.425

15.525

●男子団体総合決勝 最終順位

総 合

 床 

あん馬

つり輪

跳 馬

平行棒

鉄 棒

 中 国

286.125

45.925

46.025

48.875

49.325

49.025

46.950

 日 本

278.875

45.975

45.575

46.900

46.750

47.075

46.600

アメリカ

275.850

45.400

41.875

46.375

48.225

47.050

46.925

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October 09, 2008

朝日のコラムより

朝日新聞に興味深いコラムがあったので紹介する。

戻った暗い空

また、あの暗く重い空が戻ってきた。「国慶節」の連休が始まった10月初旬、北京の上空を厚いスモッグが覆った。五輪期間中、実施していた車両規制が終わり、激しくなった渋滞が原因らしい。国営の新華社通信ですら「バラリンピックが終わってわずか半月で大気汚染が戻った」と揶揄した。
交通整理をしていたボランティアたちがいなくなり、交差点にはカオスが戻った。地下鉄やバスの整列乗車も乱れがちだ。繁華街・王府井の路上には、スケートボードに乗った両足がない十代半ばの物ごいの少女も帰ってきた。期間中、「特別施設」に入れられていたのだという。パラリンピックが終わるとともに施設を追い出された。部屋にテレビはなく一度も五輪を見なかった。「五輪なんて興味ないわ。貧しい生活は少しも変わっていない」中国は、日本が足元にも及ばない100個のメダルを獲得し、「偉大な成功」(中国紙)だった。一方でネットでは五輪にかけた2950億元(約44千億円)もの巨費や、派手な開会式の演出への批判が根強い。あのとき見せた青空や文明的なマナーを幻で終わらせてしまうのか。すべては「ポスト五輪」にかかっている。(峯村健司)朝日新聞108日特派員メモ

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September 24, 2008

朝原宣治ラストランとアジア記録

北京五輪の男子400mリレーでアンカーを務め、銅メダルを獲得した朝原宣治の引退レースが昨日、川崎市の等々力競技場で行われた。
リレーメンバーの4人の塚原直貴、末続慎吾、高平慎士に控えで北京では走る機会のなかった斎藤仁志が揃う豪華な顔ぶれの中、朝原が10秒37で日本人最高の3位になり、有終の美を飾った。
自己ベストの10秒02は日本歴代2位、アフリカ系を除くランキングでも世界歴代3位にある。

日本歴代6傑は次のようになる。
1.10秒00 伊東浩司 富士通=当時 1998年12月13日
2.10秒02 朝原宣治 大阪ガス 2001年7月13日
3.10秒03 末續慎吾 東海大学=当時 2003年5月5日
4.10秒11 川畑伸吾 法政大学=当時 2000年9月2日
5.10秒13 田島宣弘 日本体育大学=当時 2002年5月6日
6.10秒15 塚原直貴 東海大学=当時 2007年9月16日

400mリレーの1走を務め、現役日本最速の塚原が10秒15。
伊東浩司の10秒00からちょうど10年になるが、日本人初の9秒台はいつになるだろうか。

ちなみに体格的に変わらない東アジア各国の100mの記録は次のようになる。
選手名と競技場のある都市、年の順だ。

中国記録 
10秒17 周偉 北京 1998年

韓国記録
10秒34 徐末九  メキシコユニバ 1979年

台湾記録
10秒29 劉元凱 1995年
10秒29 蔡孟霖 2006年

東アジアの中でも日本が群を抜いた短距離王国であることがわかる。
中国は、劉翔(110m障害)を除く中国記録のほとんどが1990年代に出された記録だ。
おそらくは●★と深い関係があるのだろう。

韓国はテグで2011年に世界陸上があるが、全く強い選手がいない。
どうするのだろうか。

筆者の新刊発売中

Oly3_4


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September 16, 2008

ロンドンをめざす水鳥寿思と塚原直也

体操の全日本社会人選手権第が9月13日、福井県鯖江市総合体育館で行われ、男子個人総合は北京五輪代表の座を逃した水鳥寿思が91.950点で2年ぶり3度目の優勝を遂げた。北京五輪代表の中瀬卓也は2位、塚原直也は6位で北京五輪代表の冨田洋之、鹿島丈博と沖口誠は欠場した。

アテネ五輪団体金メダルのメンバーで、北京五輪代表から漏れ、現役続行を表明していた水鳥、塚原の動向が気になっていたのだが、水鳥寿思は、ロンドン五輪をめざすそうだ。
現在28歳の水鳥も4年後は32歳になる。
水鳥の社会人選手権の得点は、91.950となり、もちろん単純比較は出来ないが北京五輪3位相当、自身の2007年世界体操3位の得点をも上回っている。

一方、塚原だが、8月21日付の毎日新聞「塚原直也の視点」で、「得意のつり輪にかけて、練習の8割ぐらいをつり輪に費やしてみようかと半ば本気で考えている。」
と述べていた。
塚原の社会人選手権での得点は、15.700。
つり輪のスペシャリストの道を歩み始めたようだが、北京五輪のつり輪のメダリストの得点はこんなに高い。

●男子種目別つり輪        
(金)陳一氷  (中国)       16.600
(銀)楊威   (中国)       16.425
(銅)ボロビョフ(ウクライナ)    16.325

●五輪メダリストの得点ほか

大会順位

名前

あん馬

つり輪

跳馬

平行棒

鉄棒

合計

五輪1

楊威

中国

15.250

15.275

16.625

16.550

16.100

14.775

94.575

五輪2

内村航平

日本

15.825

13.275

15.200

16.300

15.975

15.400

91.975

五輪3

ブノワ・カラノブ

フランス

15.350

14.875

15.175

16.600

15.050

14.875

91.925

08全日本社会人1

水鳥寿思

15.300

14.550

15.450

16.250

14.600

15.800

91.950

五輪4

冨田洋之

15.100

15.425

13.850

15.700

16.000

15.675

91.750

2007世界体操3

水鳥寿思

15.500

14.975

14.350

15.875

15.750

14.950

91.400

08全日本社会人6

塚原直也

14.700

14.700

15.700

15.400

15.500

14.500

90.500

08インカレ1

内村航平

15.350 

12.900 

15.100 

16.000 

15.600 

15.100 

90100


筆者の新刊発売中

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September 14, 2008

陸上世界ファイナル 室伏広治は3位

ドイツ・シュツットガルトで開催中の陸上の世界ファイナル最終日、男子ハンマー投げで2年ぶりの優勝を狙った室伏広治は78m99で3位だった。
通常の6投までではなく4投で勝負を決める特別ルール、室伏は4投目に78m99を投げた。
北京五輪金メダルのプリモジュ・コズムス(スロベニア)が79m99で優勝。
 
かつてはGPファイナルと呼ばれていた大会だが、室伏はGP時代最後の2002年と、2006年に優勝経験がある。
ほかにファイナルに参加した経験のある日本人選手は以下の通り。

2007年 女子走り幅跳び 4位 池田久美子
2006年 男子棒高跳び 6位 沢野大地
2004年 男子400障害 6位 為末大
2003年 男子ハンマー投げ 4位 室伏広治

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September 12, 2008

3年前に北京五輪での獲得が宣言されていた銀メダル

JOCが、強化費配分の基準としている競技団体ランクと北京五輪での獲得したメダルを表にしてみた。
金メダルを獲ったのは、水泳、柔道、ソフトボールに集中している。
強いから多くの強化費が落ちるのか、強化費が高いから強いのか、ぐるぐると回っている気もするが、例えば、大田雄貴が男子フルーレ個人で銀メダルを獲ったフェンシング。
元々は超マイナーなCランクだった。

1896年の第1回近代五輪から欠かさずに実施されている競技に、陸上、水泳、体操とフェンシングがある。
日本でも陸上、水泳、体操はメジャー競技のひとつだが、フェンシングはなじみがない。
というのもフェンシングが、ヨーロッパを中心に活発に行われている競技であり、貴族が好んでいたというイメージがあるからだろう。
日本フェンシング協会は、6000万円の強化資金を集め、フルーレの男女7選手を特別強化選手に指定し、住宅、食費、遠征費を協会が負担し、ウクライナ人のコーチが指導をしてきた。

そして2005年のユニバ-シアードイズミル大会で日本男子がフルーレ団体で金メダル、女子サーブル団体では銀メダルを獲得した。
2006年のドーハアジア大会では大田雄貴が金メダルを獲得している。
スポンサーを快諾したのは明太子で有名なやまや。
やまやの会長が日本フェンシング協会の会長を務めている。
北京の銀メダルの背景には様々あり、2007年からBランクに上がったのだ。
決して、労せずにメダルが転がり込んできた訳ではない。

2005年8月29日の朝日新聞にフェンシングの優勝についてこんなコラムがあった。

「例えば国際大会は自国の国際審判を伴って参加する。審判の不参加は約5万円のペナルティーだ。それでも不参加の方が安く済む。日本はそういうことを繰り返してきた。考えているのはいつも敗戦の言い訳ばかりだった」。日本フェンシング協会の張西厚志(はりにし・あつし)専務理事(60)は振り返る。 選手登録は今も6千人程度に過ぎない。資金も十分ではない。何が変わったのか。00年の国際フェンシング連盟の選挙で、日本は各専門委員会に3人が立候補し、いずれも当選した。「英語が下手でも、必要なら通訳を使えばいいと開き直った。あれで世界の情報が入り始めた」と張西さん。金をやり繰りして04年にはW杯を招致し、外国人コーチも雇った。「今なら08年北京五輪でメダルを狙うと宣言できる」恐れるべきは、負けることではない。負けに慣れてしまうことだ。38年に及んだ空白がそれを示している。(引用終了)

●JOCによる強化費配分の基準となる競技団体ランク(2008年)と北京五輪でのメダル獲得状況

ランク

競技名

A

水泳

2

0

4

A

柔道

4

1

2

A

ソフトボール

1

A

陸上

0

0

1

A

体操

0

2

0

A

レスリング

2

2

2

A

野球

0

0

0

A

ボート

0

0

0

A

スケート

1

0

0

B

サッカー

0

0

0

B

テニス

0

0

0

B

バレーボール

0

0

0

B

セーリング

0

0

0

B

卓球

0

0

0

B

バドミントン

0

0

0

B

ライフル射撃

0

0

0

B

スキー

0

0

0

B

ホッケー

0

0

0

B

フェンシング

0

1

0

B

重量挙げ

0

0

0

C

自転車

0

0

1

Cランク)

ボクシング、バスケットボール、ハンドボール、馬術、近代五種、バイアスロン、カヌー、アーチェリー、アイスホッケー、クレー射撃、トライアスロン

Dランク)

テコンドー、トランポリン、クリケット、ソフトテニス、ラグビー、武術太極拳、空手、(野球)、(ソフトボール)

*冬季競技は2006年トリノ五輪の結果。

筆者の新刊発売中

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September 09, 2008

元競輪A級選手 石井雅史金メダル

パラリンピック、4年に1度の晴れ舞台に登場する世界中の障害者選手たちの人生は様々だ。

1000mタイムトライアル(脳性まひ)で自らの持つ世界記録を更新し、金メダルを獲った石井雅史は平塚競輪場所属のA級競輪選手だった。

石井は、28歳のときに練習で峠道を走っていたところ、乗用車と正面衝突、頭を強く打ち、記憶の整理ができない「高次脳機能障害」と診断された。

元プロということで、4年前のアテネ大会出場選手の指導に行ったことがきっかけとなり、競技に復帰、北京パラリンピックには、選手として出場することになった。
今日の世界新記録1分8秒771は、事故前の自身の競輪学校時代の記録を上回っているという。

石井は7日の個人追い抜きでも銀メダルを取っており、今大会2個目のメダル。
今大会の日本人金メダル1号となった。

筆者の新刊発売中

Oly3_4

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September 04, 2008

室伏広治 銅メダルに繰り上げ

陸上男子ハンマー投げの室伏広治の北京五輪銅メダルが決定的になった。
室伏は8月17日の競技で5位になったが、同種目で銀、銅メダルを獲得したベラルーシのワジム・デビャトフスキー(銀)、イワン・チホン(銅)の2選手のドーピング違反が発覚した。

関係者によれば、違反を確定するための予備検体の検査でも陽性反応が出ており、近日中にもドーピング違反による両選手の失格が決まる見込み。009月に2年間の資格停止処分を受けたデビャトフスキーは今季7月になってから急激に記録が伸びた。また、アテネ五輪銀、昨年まで世界選手権3連覇のチホンは05年に世界記録に1センチと迫る86メートル73をマークしたが、これも記録公認に義務づけられるドーピング検査を回避するため、わざと1センチ足りなく「調整」したともいわれた。以前から疑惑があった両者だけに、関係者も「やっと捕まったということだ」と話しているという。(日刊スポーツ)

昨年の大阪世界陸上では、チホンが優勝、室伏は6位。
競技終了後は2人でウィニングランをする場面(写真下)もあっただけに、信じられない。
アテネ五輪では、アヌシュが失格し、室伏が銀から金へ、チホンが銅から銀に繰り上がっている。

大会

室伏

記録

チホン

記録

ワジム

記録

1997

アテネ世界陸上

10

74.82

6

75.74

1999

セビリア世界陸上

7

75.18

2000

シドニー五輪

9

76.60

4

79.17

失格

2001

エドモントン世界陸上

2

82.92

12

74.43

停止中

2003

パリ世界陸上

80.12m

83.05m

7

78.13m

2004

アテネ五輪

82.91m

79.81m

4

78.82m

2005

ヘルシンキ世界陸上

83.89m

82.60m

2007

大阪世界陸上

6

80.46m

83.63m

4

81.57m

2008

北京五輪

5

80.71m

81.51m

81.61m

Murofushi_2
 
●参考記事
ハンマー投げの永遠に破ることのできない世界記録

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September 03, 2008

どうなるサッカー英国代表 

北京五輪開幕前にロンドンからこうしたニュースが流れていた。

イングランドサッカー協会は6日、4年後に開かれるロンドン五輪の男子サッカーで、英国代表チームを結成して参加することを明らかにした。協会幹部が英BBC放送に語った。同じ英国のウェールズ、スコットランド、北アイルランドの3協会は独立した地位が失われるとして反対の立場にあるが、たとえ3協会の賛成がなくてもチームを作るという。どのような構成になるかは、後で議論するとの立場を示した。五輪サッカーでの英国代表は190812年を連覇したが、60年を最後にチームを送っていない。(2008. 08. 07読売新聞)

2012年のロンドン五輪の開催が決定したのは2005年のことだが、サッカーの英国代表がどうなるか、3年経ってもはっきりしない。
ご存知のように、サッカーの母国英国には、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4協会があり、それぞれが国際試合に参加している。
これがロンドン五輪に限って、英国代表を結成するかが、注目となっている。
北京五輪の閉会式にベッカムが出てきただろう。
イングランドフットボール協会(FA)は、英国代表結成に意欲的だ。

北京五輪のサッカーは16カ国が参加し、アルゼンチンの2連覇で幕を閉じたが、欧州代表で参加したのは
オランダ、セルビア、ベルギー、イタリア
の4カ国。
予選は、2007年にオランダで開催されたU21欧州選手権と兼ねて行われた。
優勝がオランダ、2位セルビア、この両国に準決勝で敗れたのがイングランドとベルギーだった。

そう、上位4カ国の北京五輪出場権に、イングランドは手が届いていたのだ。
だが、イングランド代表では、英国代表にはならない。
五輪に参加するのは、英国であり、BOA(英国オリンピック委員会)の管轄になる。
慣例によりイングランドは五輪出場を辞退、イタリアとポルトガルの間で5位決定戦が行われ、イタリアが北京五輪出場権を得た。

かつては、サッカーでも英国代表が組まれ、1972年のミュンヘン五輪の予選までは参加していた事実もある。
ところが、4協会の確執から、40年近く英国代表は結成されていないのだ。

これまでの五輪であれば、それでも良かったのだが、地元開催のロンドン五輪をどうするか、その行方が世界的にも注目されている。

BOAの幹部の中にも、「4協会の確執が、若い選手が五輪でプレーする機会を奪っている」と指摘する声がある。
国際サッカー連盟(FIFA)も、五輪で統一チームを結成しても、4協会は従来通り、個別に活動できるとの見解を見せている。
だが、競技者の人口も多く、実力も高いいイングランドに英国代表の大多数を占められることに、スコットランドを始めとする他協会が納得しないらしい。
スコットランドやアイルランドはケルト人で、アングロサクソンであるイングランド人に征服されたという意識が強く、サッカーだけはイングランドに支配されたくないのだ。

北京五輪で英国は大活躍をし、金メダル19個は中国、アメリカ、ロシアに次ぐ4位、ロンドン五輪に向けて強化は順調に進んでいる。
自転車でスプリント、チームスプリント、ケイリンの3種目に金メダルを獲ったクリス・ホイはエジンバラ出身のスコットランド人。
同じく自転車の女子ロードレースで、金メダルを獲ったニコール・クックはウェールズ人。

2002年のソルトレークシティ冬季五輪の女子カーリングで金メダルを獲った英国代表は、実はチームスコットランドだった。
タータンチェックのスカートを覚えている方もいるかもしれない。

英国選手団の多くはイングランド人だが、スコットランド人、ウェールズ人、さらにはオーストラリア、南アフリカ、ジャマイカなど他の英連邦出身の選手もいる 言わば多国籍軍団だ。
であるにも関わらず、スコットランドフットボール協会等が、統一チームを嫌がる理由は日本人からすると、少々わかりにくい。

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September 02, 2008

内村航平 2位に終わる

体操のインカレ全日本学生選手権の1部個人総合決勝で、北京五輪銀メダリストの内村航平は2位に終わった。
北京五輪の個人総合と同じくあん馬で落下し、計90・100点の2位で連覇を逃した。優勝は90・350点で植松鉱治(仙台大)。
なお北京五輪代表の坂本功貴(順大)は、調整不足のため棄権した。
現在内村は2年生。これで順天堂大時代に冨田洋之が達成した3連覇だけでなく、史上初の4連覇も不可能になった。

五輪閉幕から僅か1週間、お疲れ様でした。
富田のインカレ3連覇は2~4年生にかけてのこと。
学生時代に五輪出場はないので、単純比較は出来ないだろう。
参考までに北京五輪とインカレの得点の比較は下記のようになる。

所属

ゆか

あん馬

つり輪

跳馬

平行棒

鉄棒

得点

北京五輪

日本

15.825

13.275

15.200

16.300

15.975

15.400

91.975

08インカレ

日体大

15.350

12.900

15.100

16.000

15.600

15.100

90100

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August 28, 2008

金メダルを紛失したレスリング小林孝至

北京五輪に参加した選手、特にメダルを獲った選手はこの時期 祝勝会やあいさつ回りに明け暮れているだろう。
どこでも必ず「メダルを見せてください」となる。

ソウル五輪のレスリングフリースタイル48㎏級で金メダリストとなったのが小林孝至。
同52㎏級の佐藤満とともに、男子レスリングの「最後」の金メダリストだ。(以後20年間金メダルが出ていない)

小林は五輪閉幕から3週間後、JR上野駅構内で金メダルを入れたランセルのセカンドバッグを紛失した。
公衆電話を使った後、電話の上にバッグを置き忘れたのだ。
金メダルの祝勝会やお礼まわりに明け暮れ、注意が散漫になり忘れたようだ。
幸いにして翌日このバッグが東京江戸川区内の路上で発見され、小松川署を通して小林に返された。
メダル発見の知らせを聞いた小林は「金メダルを二度もらうようなものです」と喜んだ。

金メダルをなくすなんてとんでもない、と思われるだろう。
が、他にもいる。
1964年の東京五輪直後、やはりレスリングの吉田義勝が山手線の網棚に金メダルを置き忘れたが、無事に戻った例もある。

1991年にはこういったことがあった。
東武鬼怒川線の特急の座席にソウル五輪の金メダルらしい忘れ物が見つかった。
乗客だった女子高校生が今市署に届け出たが、持ち主が現れなかった。
メダルは、直径約六センチ、厚さ三―四ミリで、重さ約百グラム。表にソウル五輪を示す英語の文字、裏にはハトが描かれ、首にかける三色のひもも付き、紺色の重厚なケース入っていた。
今市署はJOCに確認をしたが、ソウル五輪の金メダリストは4人しかおらず、(先述のレスリング2人と柔道斉藤仁、競泳鈴木大地)紛失の届けはない。
結局、土産品用の精巧な模造品ではないかということで落ち着いた。

また、4年前、アテネ五輪、ボート・男子エイトで銀メダルを獲ったディエデリック・シモン(オランダ)は、アテネ市内でタクシーに乗った際にメダルを置き忘れた。
連絡を受けたアテネオリンピック組織委員会が、タクシー協会を通じて運転手5000人に無線で連絡を取ったところ、運転手の1人がメダルを発見し、無事選手の手に戻った。
アテネオリンピック組織委員会は「すべてのギリシャ人がオリンピック成功に貢献している証し」と自画自賛したという。

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August 27, 2008

JOC報奨金 金メダリスト23名に300万円

北京五輪のメダリストが26日、報奨金を受け取った。
都内で行われた北京五輪解団式で、合計25個のメダルを獲得した選手に、JOC竹田会長から金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円の報奨金が授与された。

JOCが取っていた予算は、1億6000万円、実額は1億800万円だった。
その内訳は

金 300万×23名=6900万
銀 200万×11名=2200万
銅 100万×17名=1700万

金メダルが9個なのに23名とはなぜか?
もちろん団体競技のメダルは、人数分が授与されるためだ。
金メダルのソフトボールは15名で、4500万円也。

銀の体操団体は、
200万×6名=1200万

銅の陸上4×100mリレー、競泳男子4×100mメドレーリレーはそれぞれ

100万×4名=400万

となる。
予算を下回った大きな要因は、やはり野球とシンクロチームがともに4位に終わったことだろう。

●JOCの報奨金予算と実額 報奨金制度は1992年バルセロナ五輪から

大 会

予 算 

 

 

 

実 額 

2008北京

16000

9

6

10

1800

2004アテネ

18000

16

9

12

15600

2000シドニー

14000

5

9

5

8100

1996アトランタ

12000

3

6

5

7500

1992バルセロナ

1

3

8

11

5800

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August 26, 2008

テコンドー存続に再びピンチ

北京五輪テコンドー男子80kg超級の3位決定戦でアンヘル・マトス(キューバ)が、判定を不服として主審の顔に回し蹴りを入れた。
シドニー五輪の同級金メダリストであるマトフは、カザフスタンの選手にリードしていたが、2ラウンドの途中に足を負傷し、治療を受けることになった。
1分間の制限時間内に試合を再開しなかったため失格となった。
するとマトフはこれに激怒、主審の顔を蹴り、主審は口の中を切る負傷を負った。

この前日の女子67㎏級2回戦では、中国選手の判定が覆るという一幕も起きている。
テコンドーは4年前のアテネ五輪でも、国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長御前試合で、選手が審判の判定を不服としもめるという事態があった。
野球とソフトボールの除外を決めた05年のIOC総会では、韓国政府の努力もあり、2票差で正式種目として残った経緯がある。
世界テコンドー連盟(WTF)は北京五輪開会前に、「判定の公正さとフェアプレーのために最善を尽くした。アテネ五輪のような事態は絶対に起こらないはず」としていた。

テコンドーは、他の格闘技と比べても審判の判定がはっきりせず、テレビの人気もない。これで2016年五輪の正式種目から外れる可能性が、再び出てきた。

●参考記事
テコンドーはどうしてオリンピック種目に残ったのか

Photo162186

Photo162187

 

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August 25, 2008

中国が金メダルを独占する競技に制限を掛けることは出来ないか

昨日閉幕した北京五輪は、204の国・地域が参加して、28競技302種目で競われた。
金メダル獲得争いは、中国が同国史上最多の51個で初の1位となった。
1952年のヘルシンキ五輪に旧ソビエト連邦が初参加して以来、アメリカ、ソビエト(EUN含む)以外の国が第1位になるのは初、51個という数字も、事前に予想されていた数字を大きく上回り、往時のソビエト並みの獲得数となった。(ボイコットの応酬のあった80年、84年を除く)

中国の凄いところは、得意種目においては、圧倒的に勝利するところだろう。
卓球、バドミントン、飛び込み、重量挙げ、体操(男子)の中国のメダル獲得状況は次のようになる。

卓球は、シングルは男女ともメダル独占、団体も男女とも金メダル。卓球シングルの中国のメダル占拠率100%
男子シングル ①中国 ②中国 ③中国
女子シングル ①中国 ②中国 ③中国
男子団体 ①中国 ②ドイツ ③韓国
女子団体 ①中国 ②シンガポール ③韓国

バドミントン 5種目の内、中国が3種目を制した。
中国の金メダル占拠率 60%
男子シングル ①中国 ②マレーシア ③中国
女子シングル ①中国 ②中国 ③インドネシア
男子ダブルス ①インドネシア ②中国 ③韓国
女子ダブルス ①中国 ②韓国 ③中国
混合ダブルス ①韓国 ②インドネシア ③中国

飛び込み 8種目の内、男子の高浜町飛び込み以外は、中国が制した。
中国の金メダル占拠率 88%
男子 板飛び込み ①中国 ②カナダ ③中国
男子 高飛び込み ①豪州 ②中国 ③ロシア
男子 シンクロ板飛び込み ①中国 ②ロシア ③ウクライナ
男子 シンクロ高飛び込み ①中国 ②ドイツ ③ロシア
女子 板飛び込み ①中国 ②ロシア ③中国
女子 高飛び込み ①中国 ②カナダ ③中国
女子 シンクロ板飛び込み ①中国 ②ロシア ③ドイツ
女子 シンクロ高飛び込み ①中国 ②豪州 ③メキシコ

体操(男子) 日本と中国の2強どころか、中国の圧倒的勝利。中国は団体金のために、種目別の跳馬のメダルをハナカラ捨てていたが、残る7種目全てに金メダルを獲った。
男子体操の中国金メダル占拠率 88%
男子 団体 ①中国 ②日本 ③米国
男子 個人総合 ①中国 ②日本(内村航平) ③フランス
男子 種目別床運動 ①中国 ②スペイン ③ロシア
男子 種目別跳馬 ①ポーランド ②フランス ③ロシア
男子 種目別平行棒 ①中国 ②韓国 ③ウズベキスタン
男子 種目別鉄棒 ①中国 ②米国 ③ドイツ
男子 種目別つり輪 ①中国 ②中国 ③ウクライナ
男子 種目別あん馬 ①中国 ②クロアチア ③英国

重量挙げ かっては東欧圏の強い競技だったのだが、完全にアジアの強い競技になった。女子は中国の金メダル占拠率 47%
男子 56kg級 ①中国 ②ベトナム ③インドネシア
男子 62kg級 ①中国 ②コロンビア ③インドネシア
男子 69kg級 ①中国 ②フランス ③アルメニア
男子 77kg級 ①韓国 ②中国 ③アルメニア
男子 85kg級 ①中国 ②ベラルーシ ③アルメニア
男子 94kg級 ①カザフスタン ②ポーラン ③ドロシア
男子 105kg級 ①ベラルーシ ②ロシア ③ロシア
男子 105kg超級 ①ドイツ ②ロシア ③ラトビア
女子 48kg級 ①中国 ②トルコ ③台湾
女子 53kg級 ①タイ ②韓国 ③ベラルーシ
女子58kg級 ①中国 ②ロシア ③北朝鮮
女子 63kg級 ①北朝鮮 ②カザフスタン ③台湾
女子 69kg級 ①中国 ②ロシア ③ウクライナ
女子 75kg級 ①中国 ②カザフスタン ③ロシア
女子 75kg超級 ①韓国 ②ウクライナ ③カザフスタン

中国の得意とする5競技のみで29個の金メダルを獲った。
29個という数字は、ロシアの全金メダル数23個を上回り、日本と韓国の金メダル合計22個も上回る。

少し中国人選手に、出場制限でもできないものか。

実は、特定の国が強すぎる競技に出場制限を設けているものもある。
テコンドーだ。

テコンドーは1994年のIOC総会で正式種目に決まり、シドニー五輪から採用された。
男女合わせて8階級が行われているが、出場枠は各国とも男女合わせて4階級までという決まりが、シドニーから現在に至るまである。
発祥の国韓国が、圧勝しないようにとの配慮らしいが、このルールを撤廃する動きは、現在のところない。

韓国は出場した全ての4階級で金メダル
男子 58kg級 ①メキシコ ②ドミニカ共和国 ③台湾・アフガニスタン
男子 68kg級 ①韓国 ②米国 ③台湾・トルコ
男子 80kg級 ①イラン ②イタリア ③米国・中国
男子 80kg以上級 ①韓国 ②ギリシャ ③カザフスタン・ナイジェリア
女子 49kg級 ①中国 ②タイ ③ベネズエラ・キューバ
女子 57kg級 ①韓国 ②トルコ ③米国・クロアチア
女子 67kg級 ①韓国 ②カナダ ③フランス・クロアチア
女子 67kg以上級 ①メキシコ ②ノルウェー ③ブラジル・英国

韓国が仮に全階級に出場したら、8割~9割金メダルを独占できるだろう。

日本が圧倒的に強い競技といえば、柔道ではなく女子レスリング。
女子レスリングの普及が、逸早く進んでいた日本、特に日本レスリング協会福田富昭会長の奔走で正式種目になった。
日本はアテネとならび2階級の金メダルを含む全4階級でメダルを獲った。
が、中国を初め、他の国も随分と強くなっている。
ロンドン五輪は今までのようには行かないだろう。

女子 48kg級 ①カナダ ②日本(伊調千春) ③ウクライナ・アゼルバイジャン
女子 55kg級 ①日本(吉田沙保里) ②中国 ③コロンビア・カナダ
女子 63kg級 ①日本(伊調馨) ②ロシア ③米国・カザフスタン
女子 72kg級 ①中国 ②ブルガリア ③日本(浜口京子)・ポーランド

●金メダル獲得1位の国と開催国 1952年以降

ヘルシンキ(1952年)

アメリカ

40

19

17

8

フィンランド

6

3

13

メルボルン(1956年)

ソビエト連邦

37

29

32

3

オーストラリア

13

8

14

ローマ(1960年)

1

ソビエト連邦

43